「キャリアに正解はない」─編集者から社労士へ。ロープラス社会保険労務士法人代表 永井拓至さんが語る“続けられる働き方”

目次

働き方やキャリアに「正解」はあるのか。

転職したほうがいいのか、今の会社に残るべきか。それとも、まったく違う道を選ぶべきなのか。

20代は、選択肢が一気に広がる一方で、「何を選べばいいのかわからない」と感じやすい時期でもあります。

周りと比べて焦ったり、SNSで見かける“成功例”に振り回されたり──自分のキャリアに自信が持てなくなる瞬間も少なくありません。

そんな中で大切なのは、「正解を探すこと」ではなく、自分にとって続けられる道を考えることなのかもしれません。

今回は、ロープラス社会保険労務士法人の代表社員として、多くの企業や働く人のキャリアに向き合ってきた永井拓至さんにインタビューさせていただきました。

編集者から社労士へとキャリアを転換し、独立という選択をしてきた永井さんの言葉から、これからの働き方を考えるヒントを探ります。

ロープラス社会保険労務士法人 代表 永井 拓至|プロフィール

名前:永井 拓至(ながい たくじ)
所属:ロープラス社会保険労務士法人 代表社員
所在地:東京都新宿区高田馬場
設立:2022年(個人事業主としては2021年)
従業員数:12名

ロープラス社会保険労務士法人|業務内容

  • 社会保険・労働保険の各種手続き代行
  • 給与計算業務・勤怠管理のサポート
  • 就業規則の作成・見直し・運用支援
  • 人事制度・評価制度の設計サポート
  • 労務トラブル・労使関係に関する相談対応
  • 人事・労務体制の立ち上げ支援
  • インターン生を活用した実務支援・人材育成の仕組みづくり

事務所名「ロープラス」は、「労働のイメージをプラスに」という理念から名付けられました。大学生インターンが実務に関わるなど、従来の社労士事務所の枠にとらわれない運営も特徴です。

編集者から社労士へ

永井さん

編集の仕事は面白かったけれど、このまま40年続けるイメージが持てなかったんです。

キャリアを大きく変えた理由。永井さんは大学で広告を学び、紙媒体の編集者として社会人生活をスタートしました。

税理士や弁護士、経営者などを取材する中で、「専門性を持って働く人たち」に自然と惹かれていったといいます。

一方で、編集の仕事を続ける将来像は描ききれませんでした。

学生時代に思い描いていたキャリアとのギャップを感じた永井さんは、現状を変えるための選択肢として「独立」を考えるようになります。

社労士は、最初からなりたかった職業ではありません。顧問契約によって企業と長く関われること、専門性を積み上げられることから、「現実的にキャリアを築ける仕事」として選んだ道でした。

好きかどうかよりも、続けられるかどうか。キャリアは“積み上げられる場所”を選ぶことが大事だと思っています。

永井さんから見た、働き方の変化

永井さん

昔は選べなかった。でも今は選べる。だから迷うのは、むしろ自然なことだと思います。

社労士として多くの企業と関わる中で、永井さんが強く感じているのは、働き方の選択肢が大きく広がったことです。

テレワーク、副業・兼業、男性の育児休業取得など、制度としては以前よりも整ってきました。一方で、選択肢が増えたからこそ、「どう選べばいいのかわからない」と悩む人も増えています。

特に20〜30代では、最初のキャリアをどう築くか、専門性をどう身につけるかといった相談が多いそうです。

活躍する人に共通する考え方

永井さん

弱いところを無理に直しても、人はなかなか伸びません。でも、自然にできていることを活かすと、仕事は楽になります。

永井さんが、組織づくりや人事労務の中で大切にしているのは、「弱みを直すより、強みを伸ばす」という考え方です。

自分の強みは、自分では気づきにくいもの。だからこそ、周囲の声に耳を傾けることが大切だといいます。

情報発信は「必要な人に届く形」で

永井さん

社労士の仕事は、困ったときに検索されるもの。必要な人に、必要な情報が届く形が一番だと思っています。

SNSや動画が注目される時代ですが、永井さんはあえて文字での情報発信を重視しています。

派手さよりも、信頼され続けること。その姿勢は、事務所の運営スタイルにも表れています。

永井さんから20代女性へのメッセージ

最後に、フレパス読者である20代女性へメッセージをいただきました。

永井さん

1年や2年で答えを出さなくても、20年、30年で考えていいと思っていて、キャリアは、そんなに急がなくていいと思います。

周りと比べすぎず、自分のペースで続けられる場所を見つけることが、一番大事だと思います。

ライフイベントが多い女性だからこそ、立ち止まる時期があってもいい。遠回りに見える経験が、後から強みになることもあるといいます。

編集部まとめ

永井さんのお話から伝わってきたのは、「キャリアは一度で決めきらなくていい」というメッセージでした。

編集者から社労士へ転職して、決して一直線ではない道のりの中で、永井さんは自分の強みを見つめ直し、時間をかけてキャリアを育ててきました。

働き方の選択肢が増えた今だからこそ、迷うことも、不安になることも自然なことです。大切なのは、周りと比べすぎず、少し長い目で自分の人生を考えてみることなのかもしれません。

生き急がなくていい」「小さな積み重ねが、いつか大きな力になる」永井さんの言葉は、今まさにキャリアに悩む20代女性にとって、そっと背中を押してくれるはずです。

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