生きづらさを感じた看護師が出会った「腸心セラピー」―働き方を見直したきっかけ

「このままでいいのかな」
毎日同じことの繰り返しに、成長できていない気がしていました。

看護師・保健師として17年、さらに看護大学教員として4年。キャリアを積み重ねてきたみゆきさんが、適応障害による休職をきっかけに出会ったのが、“腸”にアプローチする腸心セラピーでした。

腸と心のつながりに着目し、感情やストレスの解放をサポートするセラピーとして、近年注目されています。

身体と心のつながりに向き合う中で、これまで気づかなかった自分の感情や本音に出会ったといいます。

「会社員だけが働き方じゃない」。そう実感するまでの道のりと、迷う20代女性へのメッセージを伺いました。

セラピーは問題を直す場所ではなく、自分を取り戻すための場所。心や体の不調をひとりで抱えなくてもいい——そんな思いも込めて、現在は個人セラピストとして活動を続けています。


“自分を守る選択”は、甘えではなく人生を立て直すための行動。彼女の言葉には、その確かな実感がにじんでいました。

目次

みゆきさん|プロフィール

赤石美幸|腸心セラピスト・インナーチャイルドセラピスト

  • 個人セラピストとしてオンラインを中心に活動(全国対応)
  • 腸と心のつながりに着目した「腸心セラピー®」を提供
  • インナーチャイルドセラピーを通して生きづらさに寄り添うセッションを実施
  • ストアカでインナーチャイルド講座を開催

提供サービスの概要

腸心セラピー®(オンライン/対面)
腸と心のつながりに着目し、ネガティブな感情やストレスの解放をサポートするセラピー。岩手県を拠点に、オンラインを通じて全国から相談を受け付けています。
腸にアプローチすることで、無意識に溜め込んでしまった感情や思考のクセに気づき、本来の自分らしさを取り戻すサポートを行います。

インナーチャイルドセラピー(オンライン)
幼少期の未解決な感情にやさしく向き合い、自分を責めてしまう思考や生きづらさから解放されるためのセッション。インナーチャイルドを癒すだけでなく、自分自身の理解を深めながら、安心して自分らしく生きるための土台づくりをサポートします。

ストアカ講座
インナーチャイルド入門編・実践編の講座を開催。初めての方でも理解しやすい内容で、自分の内面と向き合うきっかけづくりとして受講できる講座を提供しています。

17年続けた看護の仕事、それでも消えなかった迷い

みゆきさん

毎日同じことの繰り返しで、成長していない気がしていたんです。
「このままで本当にいいのかな」とずっと思っていました。

大学卒業後、民間の医療機関で保健師として働き始めたみゆきさん。看護師・保健師として約17年間、現場で経験を積み、主任という立場も任されていました。周囲から見れば、着実にキャリアを重ねてきた存在です。

けれど心の奥では、小さな違和感が少しずつ膨らんでいきます。「このままでいいのかな」という思いが、忙しさの合間にふと顔を出すようになりました。

そんなとき、大学時代の後輩から看護大学での勤務を打診されます。一度は家庭の事情で見送ったものの、子どもが中学生になるタイミングで再び声がかかりました。

そして39歳で、人生初の転職を決意します。「挑戦できるのは今かもしれない」と思い、彼女は新しい一歩を踏み出しました。

結婚と同時に始まった、新しい家族のかたち

みゆきさん

結婚を機に生活環境が大きく変わり、最初は戸惑うことも少なくありませんでした。慣れない日々のなかで、自分のペースをつかむまでには少し時間が必要でした。

みゆきさんが結婚したのは32歳。結婚をきっかけに生活環境は大きく変わり、それまでの一人暮らしから日々のリズムや人との関わり方もがらりと変化しました。

「自分のペースではいられなくなりました」と振り返るように、慣れない日常のなかで心も体も追いつかず、体調を崩すこともあったといいます。

仕事と家庭の両立を模索しながら、お迎えの時間に合わせて働き方を調整するなど、少しずつ環境を整えていきました。

思うようにいかないことも多い毎日。それでも目の前のことに向き合い続け、周囲に頼りながら自分なりのバランスを探す日々が続きます。そうして少しずつ、新しい生活のリズムを築いていきました。

「必死でした。でも、そのときはそれしか選択肢がなかったんです」

そう語る彼女の表情は、今ではどこか穏やかでした。

20代後半での発症が教えてくれた「健康」という土台

みゆきさん

このまま働けなくなるかもしれない。人生が思い描いた通りに進まないかもしれないという不安でいっぱいでした。

20代後半、みゆきさんは神経難病を発症しました。入退院を繰り返す日々が始まり、それまで当たり前だった日常が揺らぎます。それでも仕事は辞めず、休職制度などを活用しながら働き続けました。

「将来が見えなくなる感覚でした」と当時を振り返ります。体調が安定しないなかで、キャリアや結婚、人生そのものへの不安も重なりました。それでも、目の前の仕事に向き合い続けた日々は決して無駄ではなかったといいます。

この経験があったからこそ、健康のありがたさを誰よりも実感するようになりました。

「健康が土台にないと、何もできない」

その言葉は今も、働き方を選ぶうえでの大切な軸になっています。

「仕事優先でしょ?」価値観の壁にぶつかった日

みゆきさん

子どもの行事に参加したいと伝えたときに、「仕事優先でしょ?」と言われたことが、今も強く心に残っています。場所が変わるだけで、こんなにも価値観が違うんだと実感しました。

看護大学へ転職後、みゆきさんはもう一つの壁に直面します。子どもの行事に参加したいと相談した際に返ってきたのは、「仕事優先でしょ?」という言葉でした。

民間の医療機関で働いていた頃は理解を得られる環境だったからこそ、その一言は強く心に残ったといいます。

職場が変わるだけで、当たり前だと思っていた価値観が通じない。その現実に戸惑いながらも、みゆきさんは言いたいことを飲み込み、仕事を続けました。

しかし、積み重なる違和感は少しずつ心と体に影響を与えていきます。やがて限界を迎え、適応障害で休職することに。

「やっと“もう無理”って自分に言えました」

そう振り返る言葉には、どこか安堵したような表情もにじんでいました。

休職中に出会った、“身体の声”に向き合う時間

みゆきさん

頭で整理しようとすると、本音を見失うことがある。でも身体は正直なんです。腸に向き合うことで、自分でも気づいていなかった感情が見えてきました。

休職期間中、みゆきさんが出会ったのが腸にアプローチする腸心セラピーでした。腸と心は密接に関係しているといわれており、腸に働きかけることで感情やストレスの状態に気づくきっかけになるといわれています。

これまで“考えること”で答えを出そうとしてきたみゆきさんにとって、身体の感覚に目を向ける時間はとても新鮮だったといいます。

これまで見過ごしてきた自分の感情や疲れに、ゆっくりと気づいていく時間でもありました。

10年前からインナーチャイルドと向き合ってきた経験もあり、自分の内面と対話することの大切さはすでに感じていました。しかし、この出会いが決定的なきっかけとなりました。

自分の心と身体の声を無視しないこと。それは、これまでの働き方を見直すきっかけにもなります。

自分が本当に大切にしたいものを、あらためて考える時間にもなりました。そしてみゆきさんは、会社員という枠を手放し、新しい道へ進む決断をしました。

フリーランスになって手に入れた時間

みゆきさん

一番大きいのは、人間関係のしがらみがなくなったこと。そして、自分で時間を選べるようになったことです。

現在はオンラインを中心にセラピストとして活動し、マルシェへの出店など少しずつ活動の幅を広げています。

会社員時代は片道1時間の通勤が当たり前で、季節や天候にも左右される生活でした。以前は、みゆきさんの仕事の時間に家族が合わせる日々だったといいます。

しかし今は、自分でスケジュールを組み立てることができるようになりました。「今は私が合わせられる」と話すその表情はやわらかく、家族と一緒に食卓を囲める時間が増えたことを何よりもうれしく感じているそうです。

収入面ではまだ会社員時代には及ばない部分もあります。それでも、時間の使い方を自分で選べるようになったことで、心の余裕は大きく変わりました。働き方が変わることで、日常の景色も少しずつ変わっていったといいます。

続けるために必要だった“マインド”と“環境”

みゆきさん

本当は、会社員のうちに準備を整えてから辞めるのが理想だったと思います。でも続けられているのは、支えてくれる人と学べる環境があるからです。

みゆきさんが独立して初めて感じたのは、理想と現実の差でした。思い描いていた通りに進むわけではなく、気持ちが揺れる日もあります。「ビジネスは8〜9割がマインド」と教わった言葉の意味を、今は実感しているといいます。

上手くいく日もあれば、不安になる日もある。その波の中で、相談できる人がいることは大きな支えになりました。また、学び続けられる環境に身を置くことも、前に進み続ける力になっています。

うまくいかない日があっても、一人で抱え込まなくていい。そう思えることは、大きな安心につながりました。小さな積み重ねを信じて続けることが、少しずつ自信にも変わっていきます。

そして何より大切にしているのが、健康を最優先にすること。無理をしないと決めたことも、今の彼女が大切にしている価値観のひとつです。

迷っている20代女性へ

みゆきさん

迷っているということは、何かに違和感を感じているということ。気のせいにしないでほしいんです。何に迷っているのか、自分に問いかけてみてほしいです。

最後に、フレパス読者へのメッセージを聞きました。迷いは、立ち止まるサインでもあるとみゆきさんは言います。すぐに転職しなくてもいい。でも、自分がどうしたいのかを知っておくことは大切だと語ります。

選択肢があるなら、ワクワクする未来を想像してみること。それが本音を見つけるヒントになるかもしれません。今は苦しくても、その経験は決して無駄にはならないといいます。

「いつか必ず、“あれがあったから今がある”と思える日が来ます」

そう静かに語るみゆきさんの言葉には、これまでの経験から得た実感がにじんでいました。迷いは、自分をもっと大切にしたいという心の声。焦らず、でも見て見ぬふりはせずに、自分の内側の声に耳を澄ませてみてください。

答えはすぐに出なくてもかまいません。ゆっくりでも、自分を置き去りにしない選択を重ねていくことが、きっと未来につながっていきます。

編集より

今回お話を伺いながら感じたのは、「順調に見える人生の中にも、誰にも見えない葛藤がある」ということでした。

長く続けてきた仕事や築いてきたキャリアがあっても、人はふと立ち止まり、「このままでいいのかな」と自分に問いかける瞬間があるのかもしれません。

迷いは、弱さではなく“本音に気づき始めたサイン”。そう捉えることで、これまで見過ごしてきた自分の気持ちに気づくきっかけになるのではないでしょうか。

すぐに環境を変えられなくてもいい。
でも、自分の心の声を無視しないことは、今日からでもできることです。小さな違和感を大切にすることが、自分らしい働き方や生き方につながっていくのかもしれません。

この記事が、いま迷っている誰かにとって、「一度立ち止まってみよう」と思えるきっかけになればうれしいです。そして、自分自身を大切にする選択が、少しずつでも未来につながっていくことを願っています。

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